oci_rollback

(PHP 5, PHP 7, PECL OCI8 >= 1.1.0)

oci_rollback未解決のデータベーストランザクションをロールバックする

説明

oci_rollback ( resource $connection ) : bool

Oracle 接続 connection について、 コミットされていないすべての変更を取り消します。 取得しているロックはすべて解放します。また、すべての Oracle SAVEPOINTS を削除します。

トランザクションが始まるのは、データを変更する最初の SQL 文が OCI_NO_AUTO_COMMIT フラグつきの oci_execute() で実行されたときです。 それ以降、他の文で実行されたデータの変更は、同じトランザクションの一部となります。 トランザクション内でのデータの変更は、 コミットあるいはロールバックされるまでは一時的なものとなります。 トランザクションがコミットされるまで、 データベースの他のユーザーはその変更を見ることができません。

データを追加したり更新したりする場合にはトランザクションを使うことを推奨します。 これは、データの一貫性やパフォーマンスを考慮したものです。

パラメータ

connection

oci_connect()oci_pconnect() あるいは oci_new_connect(). が返す Oracle 接続 ID。

返り値

成功した場合に TRUE を、失敗した場合に FALSE を返します。

例1 oci_rollback() の例

<?php

// 複数のテーブルにデータを追加し、エラーが発生したらロールバックします

$conn oci_connect('hr''welcome''localhost/XE');

$stid oci_parse($conn"INSERT INTO mysalary (id, name) VALUES (1, 'Chris')");

// OCI_NO_AUTO_COMMIT フラグで、INSERT 直後にコミットしないよう Oracle に指示します。
// PHP <= 5.3.1 では OCI_DEFAULT を使います。これらふたつのフラグは同じ意味です
$r oci_execute($stidOCI_NO_AUTO_COMMIT);
if (!
$r) {    
    
$e oci_error($stid);
    
trigger_error(htmlentities($e['message']), E_USER_ERROR);
}

$stid oci_parse($conn'INSERT INTO myschedule (startday) VALUES (12)');
$r oci_execute($stidOCI_NO_AUTO_COMMIT);
if (!
$r) {    
    
$e oci_error($stid);
    
oci_rollback($conn);  // 両方のテーブルへの変更をロールバックします
    
trigger_error(htmlentities($e['message']), E_USER_ERROR);
}

// 両方のテーブルへの変更をコミットします
$r oci_commit($conn);
if (!
r) {
    
$e oci_error($conn);
    
trigger_error(htmlentities($e['message']), E_USER_ERROR);
}

?>

例2 SAVEPOINT へのロールバックの例

<?php
$stid 
oci_parse($conn'UPDATE mytab SET id = 1111');
oci_execute($stidOCI_NO_AUTO_COMMIT);

// セーブポイントを作成します
$stid oci_parse($conn'SAVEPOINT mysavepoint');
oci_execute($stidOCI_NO_AUTO_COMMIT);

$stid oci_parse($conn'UPDATE mytab SET id = 2222');
oci_execute($stidOCI_NO_AUTO_COMMIT);

// セーブポイントにロールバックする SQL 文を使います
$stid oci_parse($conn'ROLLBACK TO SAVEPOINT mysavepoint');
oci_execute($stidOCI_NO_AUTO_COMMIT);

oci_commit($conn);  // mytab の id は、この時点で 1111 となります
?>

注意

注意:

トランザクションは接続を閉じたとき、 もしくはスクリプトの終了時のいずれの場合でも すぐに自動的にロールバックされます。 トランザクションをコミットするには oci_commit() をコールする必要があります。

oci_execute() を、 OCI_COMMIT_ON_SUCCESS モードや デフォルト状態でコールすると、 その時点までの未確定のトランザクションをすべてコミットします。

Oracle の DDL 文 (CREATEDROP など) を実行すると、 その時点までの未確定のトランザクションをすべてコミットします。

参考