(PHP 4 >= 4.1.0, PHP 5, PHP 7)
socket_create — ソケット(通信時の終端)を作成する
$domain
, int $type
, int $protocol
) : resource通信のエンドポイント(終端)と呼ばれることもあるソケットのリソースを作成し、 返します。典型的なネットワーク接続は、2つのソケットから成り立ちます。 このとき、片方はクライアント、もう片方はサーバーの役割をします。
domain
パラメータ domain
には、
ソケットが利用するプロトコルファミリーを指定します。
ドメイン | 説明 |
---|---|
AF_INET |
IPv4 インターネットプロトコル。 このプロトコルファミリーに属するプロトコルとしてよく知られているのは、 TCP や UDP です。 |
AF_INET6 |
IPv6 インターネットプロトコル。TCP と UDP が、このプロトコルファミリーで一般的なプロトコルです。 |
AF_UNIX |
ローカルでのコミュニケーションに用いられるプロトコルファミリーです。 高い効率と低いオーバーヘッドを誇るため、IPC (プロセス間通信) でよく使われます。 |
type
type
パラメータは、
ソケットが利用する通信方式を指定します。
タイプ | 説明 |
---|---|
SOCK_STREAM |
このタイプでは、時系列的、高信頼性、全二重、接続型のバイトストリームが利用できます。 帯域外のデータ転送メカニズムがサポートされている場合もあります。 TCP プロトコルは、このソケットタイプに基づきます。 |
SOCK_DGRAM |
このタイプでは、データグラム(非接続型で、信頼性の高くない 固定バイト長のメッセージ) がサポートされます。 UDP プロトコルは、このソケットタイプに基づきます。 |
SOCK_SEQPACKET |
このタイプでは、時系列的な、信頼性のある、 双方向の接続指向型の固定長データグラム転送が利用できます。 パケットを消費する側は、一つのパケット全部を一度の read コールで読み込む必要があります。 |
SOCK_RAW |
このタイプでは、素のネットワークプロトコルを操作できます。 この特殊なソケットを使って、どのタイプのプロトコルでもユーザーの手で構築することができます。 よくある使い方として、(ping のような) ICMP リクエストの作成があります。 |
SOCK_RDM |
このタイプでは、信頼に足る、非時系列的なデータグラム転送が利用できます。 ほとんどのオペレーティングシステムでは実装されていないでしょう。 |
protocol
protocol
は、ソケット上の通信で使われる
domain
で指定されたファミリーに属するプロトコルを指定します。
正しい値は、getprotobyname()
を使うことで取得できます。利用したいプロトコルが、TCP または UDP
の場合は、定数 SOL_TCP
と
SOL_UDP
を指定することもできます。
名称 | 説明 |
---|---|
icmp | Internet Control Message Protocol は、主にゲートウェイやホストが、 データグラム通信におけるエラーを報告するのに使われます。 "ping" コマンド (最近のほとんどのオペーレーティングシステムに 搭載されています) が ICMP アプリケーションの一例です。 |
udp | User Datagram Protocol は、非接続指向の、信頼性の高くない、 固定のレコード長を用いるプロトコルです。このような側面のおかげで、 UDP はプロトコルとして最小限のオーバーへッドしか要求しません。 |
tcp | Transmission Control Protocol は、信頼性の高い、接続指向かつ ストリーム指向の全二重通信プロトコルです。TCP は、 すべてのパケットが、送信された順序で(時系列的に)受信されることを 保証します。もし、何らかの理由でパケットが通信中に失われた場合、 TCP では、送信先から通知があるまで、パケットが再送信されるように なっています。信頼性とパフォーマンス上の理由から、TCP の実装は、 下層にあるデータグラム通信レイヤーのオクテット幅を 適当な長さに決定します。このため、TCP アプリケーションは、 レコードの全部が一度に転送されない場合も考慮しなければなりません。 |
socket_create() は、
成功時にソケットリソース、失敗時に FALSE
を返します。
実際のエラーコードは、socket_last_error() を
コールすることにより取得できます。このエラーコードをさらに
socket_strerror()に渡すことにより、
エラーの内容を文字列で取得することが可能です。
domain
や type
に
不正な値が与えられた場合、socket_create() は、これらを
それぞれ AF_INET
と SOCK_STREAM
であるとみなし、E_WARNING
メッセージを出します。